藩邸クロスオーヴァー

江戸の大名屋敷(江戸藩邸)址は、地方出身者と東京を結び、東京の昔といまを結んでくれる接点です。
ヘンリー・ダーガー×東京ミッドタウン[長州藩中屋敷]
田舎から遊びにきていた妹の蛮行につきあい、原美術館で最終日の『ヘンリー・ダーガー 少女たちの戦いの物語−夢の楽園』をみました。

原美術館は現代アート専門。古いもんばかりみてる小生は、初訪問です。

↓Flash(R)ばかりの公式HPはコチラ
【原美術館】
http://www.haramuseum.or.jp/

場所は、江戸時代でいうと御殿山の裏手、北品川宿のはずれ(鳥取藩池田家下屋敷の東側)にあたります。
美術館の建物は、渡辺仁(わたなべ・じん)による戦前の作で、当時から改装されているとはいえ、張り出し窓や半螺旋階段があり、結構モダンなつくりでした。

ヘンリー・ダーガーは、アメリカの作家/画家。1973年、81歳で死ぬまで、作品を発表することもなく創作活動に没頭した人で、今回の展示はほとんどが、ダーガー自身の長編物語を題材にした、ファンタジー&倒錯的な絵でした。

『美術手帖』かなにかで紹介されてから人気がでたらしく、最終日ということもあって、館内は意外に混み合ってます。
小生は、あんまり興味を感じませんでしたが、絵のパーツ、パーツには面白さがありました。ものはまったくちがうのに、同時代だからか、ノーマン・ロックウェルを思わせるのです(ダーガーがいろいろな印刷物からパーツをトレースしたせいか)。

追記:もしかロバート・マックロスキー、マージョリー・フラックとか。これも戦前・戦後のアメリカの作家だから?

でも結局、彼の長編物語自体が、未整理かつ未完のものなのだから、作品の意味づけとかを考えても意味のないことで、こういう絵は好みで観るもんなんだろうなと思いながら、ふんふん眺めました。

原美術館のあとは、六本木に移動です。
まだいったことのないミッドタウン内で昼飯をとることもなく、六本木交差点近くの古い喫茶店でクラブハウスサンドを食べて、妹と別れ、あとは独りで散歩。
麻布三河台町から、檜町公園、赤坂氷川神社の境内をぬけ、赤坂駅まで歩きました。

檜町公園も含め、ミッドタウン一帯は、長州藩毛利家の下/中屋敷址にあたります。
昨年、小生が仕事のため、檜町公園を訪れたときは、ミッドタウン開発にともなって屋敷庭園の遺構がことごとく撤去されており、泣きながら帰ったのですが、再訪してみると、わけのわかんない日本風庭園が造成されていました。
公園の由来を教えてくれる案内板もありません。

【檜町公園】
http://www.tokyo-midtown.com/jp/town_navi/green/
※東京ミッドタウンの説明によると、「昔と変わらぬ『日本の美』を彩ってい」るそうです。

ヒルズの毛利庭園のほうが、偽物にしてもまだマシかもね(また愚痴に…)。
これで、東京における毛利家の大名屋敷は、痕跡をすべて奪われたことになります。

しかし、このへんもあなどれない。
ちょっと裏通りに入ると、恐ろしく蔓の絡まった民家あり、鬼平の生家址あり、勝海舟邸址あり、三次藩の樹叢が残る赤坂氷川神社あり…と、都内漂流のネタには事欠きません。

東京の新スポットは、まず裏から回るべし、と声を大にしていいたい、こともないけど、まぁそんなことを感じた小生でした。

…でもホントはね、ミッドタウンごたる話題のスポットが怖いのです。助けて〜。


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【写真上:新・檜町公園のオブジェ】

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【写真中:新・檜町公園の日本風庭園】

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【写真下:赤坂氷川神社境内】

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by edohantei | 2007-07-16 23:57 | 藩邸探訪
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